取引プラットフォームとは、個人トレーダーのニーズに応えるために開発されたソフトウェアです。これを利用することで、第三者を介さずに、ご自身でリアルタイムに市場での取引(注文)を発注し、執行することができます。
取引プラットフォームを利用するには、オンラインブローカーで口座を開設する必要があります。オンラインブローカーは、取引プラットフォームへのアクセスを提供する代わりに、取引ごとに手数料やスプレッド(コミッション)を課金します。
現在、世界で最も人気のある取引プラットフォームのうち、代表的なものがMetaTrader 4 (MT4) と MetaTrader 5 (MT5) です。この記事では、MT5の機能や性能、そしてこのプラットフォームを通じてトレーダーがどのように取引を発注・管理できるのかについて詳しくご紹介します。
MetaTrader 5 (MT5)とは? [1,2]
MetaTrader 5(MT5)は、MetaQuotes Ltd.によって開発された、FX(外国為替)だけでなく、株式、先物市場での取引にも対応可能なマルチアセット型の取引プラットフォームです。
このプラットフォームは、充実したテクニカル分析機能、アルゴリズム取引(EA、自動売買プログラム)の利用環境、そしてコピートレード機能など、幅広い高度なツールと機能をトレーダーに提供します。
また、MT5は、その優れた品質と多機能性から、長年にわたり「Best Multi-Asset Trading Platform」や「Best FX Trading Platform」といった数々の賞を受賞し続けています。直近では、Finance Magnates London Summit 2023においても再び表彰されています。
この取引プラットフォームは、トレーダーや投資家の間で非常に高い人気を誇り、多くの大手ブローカーが顧客向けにMT5を提供しています。そのため、オンラインブローカーを選ぶ際に、ほとんどの場合でMT5の提供を確認できるはずです。
ヴァンテージでは、FXに特化したMetaTrader 4 (MT4)と並び、トレーダーの多様な取引ニーズにお応えする取引ツールおよびプラットフォームのラインナップの一つとして、このMetaTrader 5 (MT5)を提供しています。
MetaTrader 5(MT5)はMetaTrader 4(MT4)のアップグレード版か?
この問いへの答えは、「イエス」でもあり「ノー」でもある、と言えます。
MT4はMT5の先行プラットフォームであり、当初は主にFX(外国為替)トレーダーのニーズに焦点を当てて設計されました。一方、MT5はMT4を基に開発されましたが、通貨市場を超えた多様な取引(株式、コモディティ、インデックスなど)を好む、より幅広い投資家層に対応することを目指しました。
これは、MT5が単なるMT4のバージョンアップではなく、多様な市場での取引を可能にするマルチアセットプラットフォームとして設計されたことを意味します。
- インターフェイス:両プラットフォームのインターフェイスは全体的に似ています。しかし、MT4がよりシンプルで使いやすいユーザーインターフェイスであるのに対し、MT5はより洗練されたモダンなデザインになっています。
- メールシステム:MT5は、添付ファイル送信機能が加わり、MT4よりも高度なメールシステムを提供しています。
- 注文タイプ:MT5には、MT4にはない「buy stop limit(買いストップリミット)」と「sell stop-limit(売りストップリミット)」という2つの新しい注文タイプが追加されました。
- インジケーターとチャートツール:MT5は、MT4よりも8つ多い内蔵インジケーターと13種類多いグラフィカルオブジェクトを提供しています。これにより、ユーザーはより詳細かつ高度なテクニカル分析を行うことが可能です。
- 時間軸(タイムフレーム):MT5には合計21種類の時間軸チャートが搭載されています。これはMT4に搭載されているものよりも12種類多く、分析の幅が大きく広がります。
- 資産タイプ:MT5では1,000種類以上の取引可能な資産を取り揃えており、その選択肢はMT4の約250種類と比べて遥かに多くなっています。
- 注力分野:MT4とMT5はどちらもCFD取引のために開発されていますが、MT4が主にFXに焦点を当てているのに対し、MT5はFXに加え、暗号資産、先物、コモディティなど、他の複数の市場もサポートしています。
関連記事:MT4とMT5の違い:どっちを選ぶべき?17の比較ポイント
MetaTrader 5 (MT5) で取引するメリット
MetaTrader 5 (MT5) は、金融市場で優位性を確立したいと考えるトレーダーに、高度な取引機能と分析ツールを提供します。従来のプラットフォームからさらに進化し、より深い分析、多様な注文機能、そしてFX以外の幅広い市場へのアクセスを可能にします。
より詳細なテクニカル分析を可能に
MT5は、拡張されたテクニカル指標とチャートツールを備え、トレーダーがより深いレベルのテクニカル分析を行うことを可能にします。これは、取引戦略を構築する上でテクニカル分析を重視するトレーダーにとって極めて重要な要素となります。
MT5で利用できるテクニカル指標は、合計で38種類にのぼります。
- トレンド系指標: 移動平均線、ボリンジャーバンドなど
- オシレーター系指標: RSI(相対力指数)など
- ボリューム系指標: アキュムレーション/ディストリビューション、マネー・フロー・インデックスなど
- ビル・ウィリアムズの指標: アリゲーター、フラクタルなど
さらに、MT5は合計21種類もの時間足に対応しており、トレーダーはさまざまな時間軸での分析やチャート表示において、きめ細やかなコントロールを実現できます。
多様な注文タイプで取引を強化 [3]
MT5では、より多くの注文タイプ、執行モード、口座システムを備えた強力な取引システムを体験できます。
トレーダーは、成行注文に加え、6種類の指値・逆指値注文、2種類のストップ注文、そしてトレーリングストップの中から、多様な注文タイプを選択できます。
また、さまざまな取引目的に対応するため、プラットフォームは以下の4種類の注文執行モードも提供しています。
- インスタント
- リクエスト
- マーケット
- エクスチェンジ
注文の決済方式に関しては、MT5は従来のネッティング方式と、ヘッジングオプション方式の両方に対応しています。これにより、トレーダーの戦略に合わせた柔軟なポジション管理が可能です。
さらに、MT5は注文と取引を分けて管理しており、より高い透明性を確保しています。
加えて、板情報(マーケットデプス)を通じて、トレーダーは特定の金融商品の最良気配値に近い価格での売値(Bid)と買値(Ask)を簡単に追跡できます。これは、より精密な執行価格を求めるトレーダーにとって有益です。
FX市場以外も取引可能に
MT5の大きな特徴の一つは、取引できる金融商品の幅広さです。トレーダーはFX(為替市場)に加えて、コモディティ(商品)、株式、インデックス(株価指数)など、多様な金融商品や市場にアクセスし、取引することができます。
このため、MT5は人気のある資産クラスを取引したいと考えるほとんどの投資家にとって便利なオールインワンプラットフォームとなります。
コピートレード機能 [4]
MT5では、コピートレードが可能で、投資家やトレーダーはプロのトレーダーが行った取引を再現できます。これは、無料および有料の幅広い取引シグナルを提供するトレーディングシグナル機能を介して利用できます。
- すべてのシグナルプロバイダーは取引結果によってソートされているため、適切なプロバイダーを容易に選択できます。
- 一度選択すれば、シグナルに接続するだけで、その取引が自動的に複製(コピー)されます。
アルゴリズム取引(EA)の実行 [5]
MT5は、アルゴリズム取引(自動売買)を強力にサポートしており、MT5上でトレーディングボット(EA: Expert Advisor)を展開し、アルゴリズム取引を実行したり、取引に関する自動的なテクニカル分析を実行したりできます。
- これにプログラミングの経験や知識は不要です。トレーダーは、プラットフォームに内蔵された「MetaTrader Market」から数百種類もの異なる取引アプリケーションを直接購入またはレンタルできます。
- 目的に応じて、予算に合わせてトレーディングボットを選択でき、購入前に無料でテストすることも可能です。
MetaTrader 5 (MT5) のインストールと設定方法
MetaTrader 5 (MT5) は、ヴァンテージのウェブサイトからダウンロードできます。Windows、MacOS、Linux の主要なデスクトップオペレーティングシステムに対応しています。
MT5をインストールするには、以下の手順に従って進めてください。
- まず、ヴァンテージでリアル口座、またはデモ口座 を開設します。
- MT5ページにアクセスし、ご希望のオペレーティングシステム(OS)をクリックするとダウンロードが開始されます。
- ダウンロードしたファイルをクリックして、インストールプロセスを開始します。
- 変更を許可し、「ライセンス契約」に同意 します。必要に応じて設定を選択してください。
- 「次へ」をクリックし、画面の指示に従ってMT5 のインストールを完了します。
ヴァンテージの取引口座を開設する
リアル口座の開設方法
リアル口座 を設定すると、市場でリアルタイムの取引を行うことができます。ヴァンテージでリアル口座を開設する手順は以下の通りです。
- ヴァンテージのウェブサイトにアクセスし、右上にある「口座開設」から、「取引を始める」をクリックします。
- 画面の指示に従ってリアル口座の登録を進めます。この際、ご本人様確認のため、必要書類をご提出いただく必要があります。
- リアル口座の準備が整い次第、弊社よりご連絡いたします。
- 口座へのご入金が完了したら、MT5 にログインして取引を開始できます。
デモ口座の設定方法
リアル口座を開設する前に、MT5 を試したい場合は、デモ口座をご利用いただけます。
- ヴァンテージのウェブサイトにアクセスし、右上にある「口座開設」から、「デモ口座で練習する」をクリックします。
- 画面の案内に従ってデモ口座 を登録します。
- 必要事項を入力すると、ユーザー名とパスワード が発行されますので、安全に保管 してください。
- 新しく発行された認証情報を使用してMT5 にログインすることで、デモ取引を開始できます。
WebTrader版 MetaTrader 5 (MT5) インターフェースの概要

図1: WebTrader版 MetaTrader 5 (MT5) インターフェースの概要
上記のスクリーンショットは、ウェブベース版MT5の画面を表示しています。
画面上部にあるツールバーには、チャートの種類(バー、ローソク足、ライン)や時間足を切り替えるための複数のアイコンが並んでいます。
画面右側には「マーケットウォッチ」が表示されています。これは、上部ツールバーの右端にあるボタンから表示/非表示を切り替えることが可能です。
マーケットウォッチでは、取引したい銘柄の検索を行うことができます。
銘柄は、コモディティ、株式、FX(外国為替)、債券、ETFなどのカテゴリーに分類されています。取引したい銘柄をクリックすると、その価格チャートがメイン画面に呼び出され、表示されます。
MT5 WebTrader でインジケーターを表示する方法
分析したい銘柄を選択したら、価格チャートにインジケーターを挿入してテクニカル分析を行うことができます。
トップツールバーにある、赤で囲まれた「インジケーターを追加」をクリックします。Ctrl+I のショートカットキーも利用可能です。テクニカルインジケーターのリストがポップアップで表示されます。

図2: MT5 – インジケーターの表示
リストから使用したいインジケーターを選び、必要に応じてパラメーターを調整してから、「インジケーターを追加」をクリックします。これにより、選択したテクニカルインジケーターが価格チャート上に表示されます。

図3: MT5 – テクニカルインジケーターのリスト
インジケーターや描画を変更または削除するには、画面左側のツールバーを参照してください。「描画を管理」アイコンをクリックすると、現在表示されているすべての描画のリストが表示されます。
リスト上で、インジケーターのパラメーターを変更したい場合は歯車アイコンを、価格チャートから削除したい場合は✕をクリックします。

図4: MT5 – 描画管理ツールバー
MT5 WebTraderでの取引方法
下のスクリーンショットでは、取引の準備として AAPL の価格チャートを表示しています。
まず、トップツールバーにある 「新規注文」 ボタンをクリックし、左側に注文画面を表示させます。

図5: MT5での取引方法
取引数量(ロット数)、そして 「逆指値(ストップロス)」 と 「指値(テイクプロフィット)」 のレベルを、それぞれのフィールドに関連する値を入力して設定します。ここでは、取引数量を50株、逆指値を206.22、指値を250に設定しました。
これは、現在の市場価格で AAPL 株を50株購入することを意味します。株価が206.22を下回ると、逆指値(ストップロス)が発動し、それ以上の損失を防ぐために株が売却されます。株価が250まで上昇すると、指値(テイクプロフィット)が発動し、利益を確定するために株が売却されます。

図6: MT5 – 新規注文ツールバー
取引を実行するには、「成行買い」 をクリックします。これで注文の確認画面が表示されます。

図7: MT5 – 注文確認
MT5 WebTraderで注文を管理する方法
トレードを執行(発注)した後、そのトレードを呼び出すには、画面左側のツールバーにある「トレード」ボタンをクリックします。
有効な(アクティブな)トレードはすべて、画面下部のターミナルウィンドウに一覧表示されるので、管理したいトレードの銘柄名をクリックしてください。この例では「AAPL」(Apple)のトレードです。
クリックすると、スクリーンショットの赤枠で囲まれているような「トレード管理ウィンドウ」がポップアップ表示されます。
このウィンドウで、必要に応じてストップロス(損切り)とテイクプロフィット(利確)のレベルを調整・設定できます

図8: MT5 WebTraderで注文を管理する方法
ヴァンテージでMT5を使いこなし、取引をさらに強化
ここまで、MetaTrader 5(MT5)の主要な機能と仕組みについて解説しました。投資を始めたばかりの初心者の方も、取引のさらなる向上を目指す経験豊富なトレーダーの方も、MT5は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
ヴァンテージのMT5を利用した取引では、株式、ゴールド、債券、FXなどの人気銘柄のCFDをより効率的に取引することが可能です。また、透明性の高い価格設定、低い手数料、タイトなスプレッドといったメリットを享受できます。
また、ヴァンテージでは、充実した学習コンテンツやメディア、そして入金ボーナスをはじめとしたさまざまなキャンペーンもご利用いただけます。
参照
- ”MetaTrader 5 Trading Platform – MetaTrader 5“. https://www.metatrader5.com/en/trading-platform . Accessed 22 October 2024.
- “MetaQuotes wins two prestigious awards at the London Summit – MetaQuotes”. https://www.metaquotes.net/en/company/news/5420 . Accessed 22 October 2024.
- “Trading and orders in MetaTrader 5 – MetaTrader 5″. https://www.metatrader5.com/en/trading-platform/trading . Accessed 22 October 2024.
- “Trading Signals in MetaTrader 5 – MetaTrader 5″. https://www.metatrader5.com/en/trading-platform/trading-signals . Accessed 22 October 2024.
- “Algorithmic Trading – MetaTrader 5”. https://www.metatrader5.com/en/automated-trading . Accessed 22 October 2024.