ポンド/ドル（GBP/USD）の通貨ペアは、「ケーブル」という愛称でも知られ、世界で3番目に取引量の多い通貨ペアです。一般的に「メジャー通貨ペア」に分類され、2024年現在、外国為替市場全体の約11％の取引量を占めています^[1]。

この通貨ペアの歴史は19世紀半ばにさかのぼり、当時、ポンドとドルの為替レートが海底ケーブルを通じて大西洋間で伝送されたため、「ケーブル」と呼ばれるようになりました^[2]。

ポンド/ドル（GBP/USD）は、世界有数の経済大国であるイギリスとアメリカの通貨の組み合わせです。

キーポイント

• ポンド/ドル（GBP/USD）は、「ケーブル」とも呼ばれ、世界で3番目に取引量の多い通貨ペアです。2024年現在、外国為替市場全体の約11%を占めています。
• ポンド/ドルの取引では、英ポンドを米ドルに対して売買します。トレーダーは一般的に、ポンドが下落した時に買い、上昇した時に売ることで、為替レートの変動から利益を得ることを目指します。また、FX取引（CFD）では、「売りポジション」から取引を始めることも可能です。
• ポンド/ドルの取引が最も活発になるのは、ロンドンとニューヨークの取引時間が重なる時間帯です。この時間帯は流動性が高く、スプレッド（売値と買値の差）が狭くなるため、取引機会が増えます。

ポンド/ドル（GBP/USD）取引とは？

ポンド/ドル（GBP/USD）取引とは、トレーダーが外国為替市場に参加し、英ポンドを米ドルに対して売買することを指します。

ポンド/ドルトレーダーは、為替レートの変動を利用して利益を得ることを目指し、ポンドがドルに対して割安な時に買い、ポンドが高騰した時に売ることを狙います。

CFD取引では、トレーダーは「売りポジション」から取引を始めることも可能です。

ポンド/ドル（GBP/USD）の歴史

英国ポンド（GBP）は、世界の金融において重要な役割を果たしてきました。アングロサクソン時代に起源を持つポンドは、928年にイングランドの公式通貨となりました^[3]。時を経て、ポンドは世界で最も広く取引され、信頼される通貨の一つとなり、英国の経済力と安定性を象徴しています。

ポンドは米ドル（USD）とのペアで、外国為替市場において極めて重要な役割を担っています。1944年のブレトンウッズ協定^[4]により、米ドルは世界の主要な準備通貨としての地位を確立し、アメリカ合衆国以外にも多くの国で法定通貨として使用され、世界的な経済大国としての地位を確固たるものにしました。

ポンドとドルの関係は、数多くの歴史的出来事によって影響を受けてきました。特に、1933年の米ドルの金本位制離脱^[5]は、世界の通貨動向に大きな変化をもたらし、ポンド/ドル（GBP/USD）の為替レートに影響を与えました。同様に、サッチャー政権時代や近年のブレグジット交渉など、英国政府が実施した経済政策も為替レートに大きな影響を与えています^[6]。

現在、ポンド/ドルは、英国とアメリカ合衆国間の経済の基礎、地政学的な出来事、市場心理の相互作用を反映し、外国為替市場で最も活発に取引される通貨ペアの一つとなっています。 

ポンド/ドル（GBP/USD）通貨ペアを取引する理由

ポンド/ドル（GBP/USD）は、外国為替市場において最も流動性が高く、活発に取引されている通貨ペアの1つであり、多くのトレーダーに人気があります。この高い流動性により、特に通常の市場環境下では、スリッページを最小限に抑えた効率的な取引が可能です。

米ドルは世界の主要な準備通貨であるため、ポンド/ドルは、米国の経済指標、連邦準備制度（FRB）の政策決定、世界的な地政学的動向、市場心理など、多岐にわたる要因の影響を受けます。

これらの要因が通貨のボラティリティ（変動率）を高めるため、トレーダーは市場の動きを利用した取引機会を得られます。

ポンド/ドル（GBP/USD）市場の歴史的傾向 ^{[7][8][9][10]}

2008年

2007年にアメリカで始まった金融危機は、2008年に銀行システムの崩壊寸前という形で深刻化しました。これにより市場は広範囲に混乱し、安全資産への逃避が起こり、投資家は安全資産としての米ドルに資金を移動させました。

ポンド/ドルは急激に下落し、3月の高値2.0398ドルから2008年12月の安値1.4353ドルまで、年間で29%もの下落となりました。

2016年

ポンド/ドルは2016年にも急落し、ポンドの価値は22%減少しました。高値は6月の1.5019ドル、安値は2016年10月初旬の1.1649ドルでした。

イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票で、イギリスはEUからの離脱を選択しました。40年に及ぶ関係の歴史的な決裂により、イギリスと最大の貿易相手国との関係を懸念した投資家たちは、ポンドを売却しました。

ポンドは1日で過去最大の下落を記録しました。これは、2008年のリーマン・ブラザーズの破綻や、1992年のブラック・ウェンズデーにおけるイギリスの欧州為替相場メカニズムからの離脱時の反応に匹敵するものでした。

2022年

2022年、ポンド/ドルは、継続中のEU離脱交渉、政治的混乱、そして急激なインフレの影響を受け、非常に不安定な状態でした。イングランド銀行は景気後退を予測し、家計収入は急激に減少し、消費はマイナスになると予想しました。

インフレの急激な進行と経済の収縮、そして政治的混乱が重なり、ポンドは数十年来の安値まで下落しました。

ポンドは2022年9月に1.0356ドルの安値をつけ、年間最高値は1月につけた1.3748ドルでした。これはポンドの価値が25%下落したことを意味します。

ポンド/ドル（GBP/USD）の予測

Trading Economicsの予測によると、ポンド/ドル（GBP/USD）は2024年第2四半期末までに1.26ドル、2025年第1四半期には1.24ドルになるとされています。また、投資銀行のINGは、主要通貨であるポンド/ドル（GBP/USD）が今年の夏に1.26ドルで取引され、12ヶ月後の予測は1.25ドルであると予想しています。

これらの予測は、経済成長、金利、地政学的イベントなどのさまざまな要因に基づいていますが、通貨予測は本質的に不確実であり、実際のレートは大きく変動する可能性があることに注意が必要です。

ポンド/ドル（GBP/USD）のレートを変動させる要因

1. 金利

イングランド銀行（BoE）と連邦準備制度理事会（FRB）による金融政策の決定は、GBP/USD に大きな影響を与えます。金利が上昇し、その結果リターンも高くなると、より多くの外国人購入者を引き寄せ、通貨の価値を押し上げる可能性があります。

BoE が金利を引き上げたり、FRB と比較してタカ派的な姿勢（利上げに積極的な姿勢）をとったりすると、ポンドはドルに対して高くなる傾向があります。逆に、FRB が金利を引き上げたり、タカ派的な姿勢をとったりすると、ドルはポンドに対して高くなる傾向があります。

2. 経済指標

英国と米国の両国から発表されるGDP成長率、インフレ率、雇用・賃金に関する数値、小売売上高、製造業データなどの経済指標は、ポンド/ドル（GBP/USD）のレートに影響を与えます。一方の国の経済指標が他方の国と比較して好調であれば、その国の通貨高につながる可能性があります。

この現象は、2024年第1四半期に顕著に見られました。米国のインフレ率の低下が停滞し、比較的高水準にとどまったため、市場はFRB（連邦準備制度理事会）の利下げへの期待を抑制せざるを得ませんでした。

3. 政治的要因

選挙、政府の政策、地政学的な緊張、貿易交渉といった政治情勢は、市場心理とポンド/ドル（GBP/USD）に影響を与える可能性があります。政治的出来事をめぐる不確実性は、ポンド/ドルのボラティリティ上昇につながる可能性があります。

例えば、2022年秋、リズ・トラス氏が英国史上最短の在任期間で首相を辞任した激動の時期には、ポンドは1985年以来の水準まで急落しました。

4. 市場センチメント

投資家の心理とリスク選好も、ポンド/ドル（GBP/USD）の動向に大きく影響します。リスク回避の局面では、投資家は米ドルなどの安全資産を求め、ポンド/ドルは下落する傾向があります。逆に、リスク選好の局面では、投資家はより高い利回りの資産を求めるため、ポンド/ドルは上昇する可能性があります。

5. 石油価格

英国は石油の純輸入国であり、輸入量が輸出量を上回っています。そのため、石油価格が上昇すると、英国の企業や消費者のコストが増加し、英国経済に下方圧力がかかる可能性があります。結果として、経済成長が鈍化し、インフレ率が低下し、ポンド安につながることが考えられます。

一例として、2022年2月のポンド/ドル（GBP/USD）の1.3643からの下落が挙げられます。英国国内の要因に加えて、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の上昇や、コロナ禍における量的緩和の影響が残っていたことなどが影響しました^[11]。

ポンド/ドル（GBP/USD）の相関関係

正の相関関係 

ユーロ/ドル（EUR/USD）

ポンド/ドル（GBP/USD）とユーロ/米ドル（EUR/USD）の相関関係は、一般的に正の相関関係にあります。これは、ポンドとユーロが共にヨーロッパ地域の通貨であり、同様の経済的および政治的な出来事の影響を受けるためです。ユーロが米ドルに対して上昇または下落すると、ポンドもそれに連動することがよくあります。

ポンド/シンガポールドル（GBP/SGD）

ポンド/シンガポールドル（GBP/SGD）のペアは、英ポンドに対する米ドルの動きから共通の影響を受けているため、ポンド/ドル（GBP/USD）のペアと正の相関関係にあります。米国経済が好調で米ドルが上昇すると、英ポンドとシンガポールドルの両方に対して米ドルが上昇する可能性が高く、ポンド/ドル（GBP/USD）とポンド/シンガポールドル（GBP/SGD）の両方が同じ方向に動きます。

オーストラリアドル/米ドル（AUD/USD）

オーストラリアドル/米ドル（AUD/USD）のペアも、ポンド/ドル（GBP/USD）と同じ方向に動く傾向があります。これは、両国の経済構造が似ており、両国の通貨がリスク感情や世界経済の周期的な性質に結びついているためです。

負の相関

米ドル/カナダドル（USD/CAD）

米ドル/カナダドル（USD/CAD）は、ポンド/ドル（GBP/USD）と逆相関の関係にあります。米ドルが強くなると、カナダドルが弱くなる傾向があり、米ドル/カナダドルは上昇します

ポンド/ドル（GBP/USD） の取引方法

ポンド/ドル（GBP/USD）の売買には、さまざまな取引方法があります。最適な方法は、トレーダーの取引スタイルや性格、そしてファンダメンタル分析とテクニカル分析のどちらを重視するか、または両方を組み合わせるかによって異なります。

ファンダメンタル分析を用いたポンド/ドル（GBP/USD）の取引

ファンダメンタル分析とは、資産の価値に影響を与える経済・金融要因を評価する手法です。これは、トレーダーが情報に基づいた投資判断を下すのに役立ちます。

ファンダメンタル分析を用いてポンド/ドルを取引する場合、為替レートに大きな影響を与える可能性のある主要な経済イベントを考慮することが重要です。ここでは、2つの例を紹介します。

イングランド銀行の金利決定

イングランド銀行の金融政策、特に金利変更に関する決定は、ポンド/ドル（GBP/USD）に大きな影響を与えます。例えば、金利引き上げの決定は、英国経済への信頼感を示し、海外からの投資を呼び込むため、ポンドが米ドルに対して上昇する可能性があります。ただし、これは米国と英国の将来の金利予測に対する市場の評価に大きく左右されます。

2024年2月、イングランド銀行は金利を5.25%に据え置きました。しかし、連邦準備制度理事会による利下げの延期観測が市場心理を圧迫し、ポンド/ドル（GBP/USD）は下落しました^[12]。

米国非農業部門雇用者数（NFP）報告

米国の雇用状況に関する月次報告である米国非農業部門雇用者数（NFP）は、市場心理とポンド/ドル（GBP/USD）に影響を与える可能性があります。力強い雇用増加を示す好調なNFPデータは、米国経済の強化と連邦準備制度理事会による将来の利上げ期待を高め、ドルをポンドに対して押し上げる可能性があります。

2024年3月、米国経済は10ヶ月ぶりの高水準となる30万3千人の雇用を創出し、市場予想を上回りました。また、2月の修正値である27万人も上回りました^[13]。この好調なデータは米国経済の好転を示唆し、ドル高につながり、ポンド/ドル（GBP/USD）の下落を招いたと考えられます。

テクニカル分析を用いたポンド/ドル（GBP/USD）の取引

テクニカル分析とは、過去の値動きと取引量のデータを分析することで、金融市場における価格変動を評価・予測する取引手法です。チャートパターン、トレンド、サポートラインとレジスタンスライン、そしてさまざまなテクニカル指標などに着目し、潜在的な買いまたは売りのチャンスを見つけ出します。

テクニカル分析の目的は、過去の市場の動きに基づいて将来の値動きを予測することにあります。

代表的なテクニカル分析ツールをいくつかご紹介します。

1．移動平均

移動平均は、特定の期間における平均価格を継続的に算出することで、価格データを平滑化するために用いられます。トレンドやトレンド転換の可能性を把握するのに役立ちます。

2．サポートラインとレジスタンスライン

サポートラインは、買い手が現れやすく、それ以上の価格の下落を防ぐ傾向がある水準を表します。一方、レジスタンスラインは、売り手が現れやすく、それ以上の価格の上昇を防ぐ傾向がある水準を表します。これらのラインは、過去の値動きに基づいて特定されます。

3．チャートパターン

宵の明星（イブニングスター）、上昇三法（ライジングスリーメソッド）、三兵（スリーホワイトソルジャー）などのチャートパターンは、値動きのチャート上に現れる特定の形状であり、トレンドの転換や継続の可能性を示唆することがあります。

ポンド/ドル（GBP/USD）のテクニカル分析指標

テクニカル分析指標とは、価格、取引量、その他の市場データに数式を適用して算出されるもので、トレーダーが過去の値動きを分析し、トレンドを把握し、金融市場における将来の値動きを予測するのに役立つものです。

1．移動平均収束拡散（MACD）

MACDは、資産価格の2つの移動平均の関係性を示す、トレンド追従型のモメンタム指標です。MACDライン（2つの指数平滑移動平均の差）とシグナルライン（MACDラインの移動平均）で構成されています。

• MACDラインがシグナルラインを上回ると、強気のクロスオーバー、つまり潜在的な買いシグナルを示唆します。
• MACDラインがシグナルラインを下回ると、弱気のクロスオーバー、つまり潜在的な売りシグナルを示唆します。

2．ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、中心のバンド（通常は単純移動平均）と、中心のバンドの標準偏差に基づく2つの上下のバンドで構成されています。トレーダーは、ボリンジャーバンドを用いて、買われすぎや売られすぎの状態、潜在的なトレンドの反転を識別できます。

3．フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメント・レベルは、フィボナッチ数列に基づいて、潜在的なサポートレベルとレジスタンスレベルを示す水平線です。トレーダーはこれらのレベルを用いて、より大きなトレンドの中でのリトレースメント（一時的な価格の反転）中に、価格が方向転換する可能性のある領域を特定します。

4．相対力指数（RSI）

RSIは、価格変動の速度と変化を測定するために使用されるモメンタムオシレーターです。0から100の間で変動し、市場の買われすぎ（70以上）または売られすぎ（30以下）の状態を識別するために使用されます。トレーダーは、トレンドの反転の可能性を探るために、RSIと価格チャートのダイバージェンス（逆行現象）も確認します。 

リスク管理

ポンド/ドル（GBP/USD）は、国内外のさまざまな要因によって変動するため、取引時には効果的なリスク管理が重要です。世界経済状況の変動、地政学的な緊張、イギリスとアメリカの金融政策の決定は、為替レートに大きな影響を与える可能性があります。

トレーダーは、潜在的なリスクを軽減し、資本を保護するために、確実なリスク管理戦略を実行する必要があります。

これには、ストップロス注文の設定、適切なポジションサイズの使用、他の通貨ペアや金融商品との分散投資などが含まれます。

ポンド/ドル（GBP/USD）取引戦略

ポンド/ドル（GBP/USD）を分析する際、トレーダーは流動性と世界情勢への敏感さを生かすために、さまざまな外国為替戦略を利用できます。トレンドフォローからレンジバウンド戦略まで、これらの戦略はポンド/ドル（GBP/USD）の独自の特性に対応する必要があります。

トレーダーは、ファンダメンタル分析とチャートパターンやセンチメント分析などのテクニカルツールを組み合わせることで、効果的な取引戦略を開発し、市場機会を活かすことができます。

ポンド/ドル（GBP/USD）のショートとは

ポンド/ドル（GBP/USD）のショートとは、米ドルに対するポンドの価値低下から利益を得るポジションを取ることです。トレーダーがポンド/ドル（GBP/USD）をショートする場合、将来的にポンドをより安い価格で買い戻す目的でポンドを売ります。これは、為替レートの下落を予想して行われます。為替レートが実際に下落した場合、トレーダーはより安いレートでポンドを買い戻し、差額で利益を得ることができます。

ポンド/ドル（GBP/USD）のロングとは

ポンド/ドル（GBP/USD）のロングとは、ポンドが米ドルに対して価値が上昇すると予想して、トレーダーがポンドを買い米ドルを売ることを意味します。トレーダーがロングポジションに入る場合、ポンド/ドル（GBP/USD）の為替レートが上昇するという見通しで行います。たとえば、ポンドを最初に購入した後に為替レートが上昇した場合、トレーダーはより高い価格でポンドを売却して、取引から利益を確保できます。

デイトレード

デイトレードとは、個人投資家が同一取引日内に金融商品を売買する取引手法です。デイトレードの主な目的は、短期的な価格変動から利益を得ることです。

デイトレーダーは通常、戦略と分析を組み合わせて、短期的なトレンドや価格の反転を捉えようとします。長期投資家とは異なり、デイトレーダーは金融商品の本質的な価値にはあまり関心がなく、市場の変動から迅速に利益を得ることに重点を置いています。

ポジション取引

ポジション取引とは、数週間から数カ月といった長期にわたり取引ポジションを保有し、利益を狙う戦略です。ポジション取引を行うトレーダーは、一般的に長期的な相場動向に着目し、短期的な価格変動に左右されずにポジションを保持します。

スイングトレード

スイングトレードとは、数日から数週間の中期的な期間で利益を狙う取引手法です。スイングトレーダーは、主にテクニカル分析を用いて取引の機会を探します。

価格のトレンドやパターンを分析するテクニカル分析に加えて、ファンダメンタル分析を活用する場合もあります。この取引手法では、通常、ロング（買い）またはショート（売り）のポジションを複数日にわたって保有しますが、数週間から数カ月を超えることは通常ありません。

センチメント取引

センチメント取引とは、投資家の心理に関するシグナルを読み取り、売買の判断に役立てる手法です。市場全体の感情を把握することで、トレーダーは価格変動をより正確に予測し、潜在的な取引機会を見つけ、リスクをより効果的に管理できます。

ニュース取引

ニュース取引とは、ニュースに基づいて取引を行うことです。経済指標の発表から政治ニュースまで、対象となるニュースイベントは多岐にわたります。ニ価格変動を引き起こす可能性の高いニュースイベントを特定し、それに応じて取引を行うことが重要となります。

ポンド/ドル（GBP/USD）取引に最適な時間帯 ^[14]

外国為替市場は、ロンドンや東京など、複数のタイムゾーンにまたがって、1日24時間、週5日間開いています。

ポンド/ドル（GBP/USD）の通貨ペアの場合、最も活発な取引時間帯は、ロンドン市場とニューヨーク市場の両方が重複して開いている時間帯であり、この時間帯は取引量が大幅に増加し、価格変動が活発になることで知られているため、トレーダーにとって価格変動を利用した取引機会が生まれます。

ポンド/ドル（GBP/USD）の取引が最も活発になる時間帯は、以下の3つの時間帯です。

1．ロンドンとニューヨークの重複時間帯

• この時間帯は、ロンドンとニューヨークの取引セッションが重なるため、市場の流動性が非常に高くなります。流動性が高いと、スプレッド（売値と買値の差）が狭くなり、より多くの取引機会が生まれます。

• 重複時間：午後1時から午後5時（米国東部標準時）

2．ロンドン取引セッション

• ポンドはロンドン市場で主要な取引通貨の1つであるため、この時間帯もポンド/ドル（GBP/USD）の取引が活発になります。

• ロンドン取引時間：
  • 標準時：午前8時から午後4時（GMT）
  • 夏時間：午前7時から午後3時（GMT）

3．ニューヨーク取引セッション

• ニューヨーク取引セッションも、ポンド/ドル（GBP/USD）の取引に適した時間帯です。

• ニューヨーク取引時間：午後1時から午後10時（GMT）

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ポンド/ドル（GBP/USD）の取引は、その流動性の高さに加え、経済データ、地政学的イベント、中央銀行の政策に反応するため、トレーダーは多様な取引機会を得られます。

経済指標や中央銀行の決定を評価するファンダメンタル分析を用いるか、移動平均やフィボナッチリトレースメントなどのテクニカル分析ツールを用いて価格の傾向や支持線・抵抗線を特定するかにかかわらず、トレーダーはさまざまなアプローチを自由に選択できます。

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ポンド/ドル (GBP/USD)取引に関するよくある質問

1. ヴァンテージのポンド/ドル（GBP/USD）のスプレッドはどれくらいですか？

ヴァンテージでは、ポンド/ドル（GBP/USD）のスプレッドは非常に低く、競争力のある水準となっています。

ECN口座でのスプレッドは0.0ピップから、スタンダード口座では1.5ピップからとなっており、流動性の高い時間帯には、1ピップ未満のスプレッドで取引が可能です。

ヴァンテージの取引口座については、こちらをご覧ください。

2. ポンド/ドル（GBP/USD）の取引にはどのようなリスクがありますか？

ポンド/ドル（GBP/USD）の取引には、経済データ、地政学的イベント、市場心理による変動性のリスクが伴います。英国と米国の経済に影響を与える経済指標と地政学的な要因は為替レートに影響を与え、トレーダーに損失をもたらす可能性もあります。

レバレッジは利益と損失の両方を増幅させますが、取引量が少ない場合の流動性リスクは取引の実行に影響を与える可能性があります。このようなリスクを軽減するには、ストップロス（損切り）注文の設定やレバレッジの管理などのリスク管理が不可欠です。

ポンド/ドル（GBP/USD）は取引に適した通貨ペアですか？

ポンド/ドルが取引に適した通貨ペアかどうかは、ご自身の取引目標によって異なります。

ポンド/ドル（GBP/USD）は、流動性とボラティリティの高さから、ニュースや経済データ、中央銀行の政策に素早く反応することが多く、トレーダーは数多くの取引機会を得られます。

ご自身の取引スタイルやリスク許容度に合わせて、ポンド/ドルの取引を検討してみてください。

ポンドがドルより強くなる要因は何ですか？

経済情勢は、ポンド/ドル（GBP/USD）の動向に重要な影響を与えます。英国経済が力強いGDP成長や良好な雇用統計に支えられ堅調であれば、投資家の信頼感が高まり、ポンドの需要が増加します。また、英国の金利が米国よりも高い場合、より高い利回りを求める海外投資家を惹きつけ、ポンド/ドル（GBP/USD）の上昇要因となります。

参照: